人とモノが主従関係ではなく、限りなくフラットな関係性で存在するような世界を演劇によって生み出すことはできるのだろうか?チェルフィッチュ×金氏徹平は、劇場版『消しゴム山』、美術館版『消しゴム森』を通して、それぞれの異なる形式の中で、人とモノと空間と時間の新しい関係性を提示することを試みています。
その『消しゴム山』、『消しゴム森』の戯曲や上演記録、インタビュー、批評などが凝縮された書籍版『消しゴム石』。消しゴムシリーズを読み解く上で鍵となる一冊です。
<イントロダクション>
「消しゴムモード」を維持して日常まで降ろして生きていきたい
岡田利規
消しゴム石
金氏徹平
<対談>
岡田利規×金氏徹平(聞き手:黒澤浩美 )
<記録&戯曲>
消しゴム山、消しゴム森
<批評 >
消しゴム山― 消しゴム森― 消しゴム山― 消しゴム石
黒澤浩美
「疑い」と「試行」、そして「愉楽」
宮沢章夫
人間以後の演劇とアート
― 人間的尺度を外れた世界とフレキシブルになれない心身をめぐって
篠原雅武
「観客に向かって語られるわけではない演劇」とは何か?
―『消しゴム山』をめぐって
内野儀
弱いパフォーマンスをめぐる小思考倫理
―『消しゴム森』評
岩城京子
<インタビュー>
あなたはどうやって「半透明化」していったのでしょうか?
俳優 インタビュー
あなたは『消しゴム山』『消しゴム森』でどんなチャレンジをしましたか?
スタッフ インタビュー
<インフォメーション>
仕様:A4変形 / 144ページ / 日英バイリンガル
発行:SHUKYU
編集|黒澤浩美、中田耕市、池田あゆみ(以上金沢21世紀美術館)、 板橋茉里、大神崇(SHUKYU)
編集協力|黄木多美子、佐藤瞳、遠藤七海(以上株式会社precog)
執筆|岡田利規、金氏徹平、黒澤浩美、宮沢章夫、篠原雅武、内野儀、岩城京子
翻訳|パメラ ミキ アソシエイツ、ベン・デイビス、ジェームス・ケティング
写真|守屋友樹(提供 KYOTO EXPERIMENT事務局)、木奥惠三、小原泰広
撮影協力|山吹ファクトリー
コラージュ|金氏徹平
デザイン|前田晃伸、黒木晃(MAEDA DESIGN LLC.)
印刷・製本|株式会社八絋美術